月刊ドライブイン vol.11
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取材・撮影・文・発行人:橋本倫史 / A5判 / 40P / ソフトカバー(ペーパーバック) / 2018年5月発行
戦後のモータリゼーションから生まれた風景として日本に定着し、平成から令和へと時代が移りゆく中で徐々にその姿が消えつつあるドライブイン。全国各地に残るドライブインを訪ねながら、店主へのインタビューやお店の歴史、食事メニューなどを通して「昭和」の風景や記憶を伝える、著者渾身のルポルタージュ。毎号二編ずつ掲載(vol.12の最終号のみ一編)したシリーズ。
【目次】
「海辺 岩手・レストハウスうしお」
「川辺 小山・ドライブイン扶桑」
【内容】
今回取り上げるのは、水辺にあるドライブインです。
1軒目に取り上げる「レストハウスうしお」は、北部陸中海岸に位置する普代村にあります。かつては「陸の孤島」や「海のアルプス」と評された普代村は、険しい山に囲まれており、明治を迎える頃までは隣の村に行くにも船で移動していたほどだと言います。
国道45号線が改修され、クルマでも通行しやすくなった1970年に「レストハウスうしお」は創業されました。海を一望できる場所にあるドライブインとあり、多くの観光客が訪れる人気店です。陸中海岸といえば、NHK連続テレビ小説『あまちゃん』のモデルとなった場所です。店内からは宮本信子さん演じる“夏ばっぱ”が大漁旗を振っていた海岸が見渡せます。
今回取り上げるもう1軒、栃木県小山市の「ドライブイン扶桑」も創業は1970年。お店のそばを流れる思川は、北関東と江戸を結ぶ水路として利用されてきました。
高度成長期に入ると小山でも工業化が進み、製品を輸送する道路網が発達します。「ドライブイン扶桑」が創業したのは、そうした時代のまっただなかでした。
ドライブインが賑わったのは、昭和という時代です。平成30年を迎えた今からすれば、ちょっと驚くような出来事も巻き起こります。あと1年もすれば平成も終わりを迎え、昭和はさらに遠くなります。その昭和という時代を生きた店主たちをめぐるルポルタージュです。