月刊ドライブイン vol.12
¥500
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取材・撮影・文・発行人:橋本倫史 / A5判 / 36P / ソフトカバー(ペーパーバック) / 2018年6月発行
戦後のモータリゼーションから生まれた風景として日本に定着し、平成から令和へと時代が移りゆく中で徐々にその姿が消えつつあるドライブイン。全国各地に残るドライブインを訪ねながら、店主へのインタビューやお店の歴史、食事メニューなどを通して「昭和」の風景や記憶を伝える、著者渾身のルポルタージュ。毎号二編ずつ掲載(vol.12の最終号のみ一編)したシリーズ。
【目次】
「戦後 鹿児島・ドライブイン薩摩隼人」
【内容】
最終号で取り上げるのは、鹿児島の隼人町にある「ドライブイン薩摩隼人」です。このお店は、僕がドライブインに興味を持つきっかけになったお店です。国道10号沿いに突如として櫓のような建物が姿を現し、その異様な光景に目を見張りました。
この「ドライブイン薩摩隼人」を経営する横道さんご夫婦は昭和7年生まれで、鹿児島の繁華街・天文館で「軍国酒場」を経営されていたご夫婦でもあります。
「軍国酒場」は、爆音で軍歌が流れ、軍服姿の横道さんが出迎えてくれるお店で、珍スポットとして何度かメディアに取り上げられたこともあります。ただ、横道さんご夫婦は軍国日本を懐古してこうしたお店を続けてきたわけではありません。
二人がなぜ「軍国酒場」を経営するに至り、隼人町にドライブインを創業することになったのか。そこには一言では語りつくせない紆余曲折がありました。その紆余曲折というのは、戦後という時間は何であったのかを感じさせてくれるものでした。