青葱を切る 新版
¥1,980
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著者:藤本徹 , 装幀:清岡秀哉 , 装画:西淑 / 発行:blackbird books / A5判変型 (174mm×152mm×11mm) / 105P / ソフトカバー / 2022年 4月発行
”涙がでる
ラジオからは おそろしいことが聞こえてくる
おれは、ただ 青葱を切っている
今夜は湯豆腐 明日は肉豆腐”
2011年から詩の投稿を開始し、文芸誌『ユリイカ』などで作品を発表してきた詩人・藤本徹の第一詩集『青葱を切る』。長らく絶版になっていた本作が、あとがきを記した栞を封入した新版として復刊。
収録されている16篇の詩は2011年から5年間にわたって書かれたもので、都会の日常の狭間に落ちているものや、そこかしこにたゆたう情景が印象的。表題作の「青葱を切る」は、お爺さんと交わした戦争の話を軸として紡がれる2022年の世界情勢をも想起させる内容で、あらためて平和について考えさせられます。思わず声に出して読みたくなるような、情感溢れる詩集です。