懺悔の値打ちもない|シブヤメグミ
¥1,650
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著者:シブヤメグミ / 発行:ROADSIDERS / A6文庫判(148mm×105mmm)/ 192P / ソフトカバー / 2023年11月発行
ほかのメディアとはまったく違う視点から、「なんだかわからないけど、気になってしょうがないもの」を追い続ける編集者・ジャーナリストの都築響一。彼が携わる『ROADSIDERS' weekly』から生まれた「POCKET ROADSIDERS」は、純粋に文章や絵に浸ってもらうという観点から、電子フォーマットではなくモノクロの文庫本としてリリースするシリーズ。ぜひ、ポケットに入れて持ち運んで楽しんでください。
新宿の片隅で秘密めいたバーを経営するシブヤメグミは「嵐を呼ぶ女」だ。ホストにホームレス、ミュージシャン、弁当屋のおやじにAV映画監督・・・・・・「このひとはいったいどうやってこんなに突拍子もない人間たちと出会って、いきなり親しくなってしまうんだろう」という積年の疑問が嵩じて、メールマガジンで「シブメグの人生小劇場」という連載をしてもらっているが、どんなすごいひとよりもすごい体験を、自分がずっと抱えたまま生きていることを最近知った。
実の母親が巻き込まれしゃぶり尽くされ食いちぎられた、どうしようもなく圧倒的に獣のような男の欲望人生を、餌食となった女たちがいま語り出す。読んでつまらないから三文小説と言うけれど、どんなに想像力が枯渇した小説家でも躊躇するような展開が現実に起こってしまうと、その圧倒的なリアリティに僕らは立ちすくむしかないのだった。
──都築響一