笑っちゃうほど遠くって、光っちゃうほど近かった|初谷むい(著者サイン本)
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著者:初谷むい , 画:ウィスット・ポンニミット , 装丁:名久井直子 / 出版社:ナナロク社 / B6変型判 / 152P / ハードカバー / 2025年7月発行
月うまれ月で育った女の子 笑うとすこし光ってみえた
重力がちがえば靴も異なって、おはようニューバランスのあかるさ
はじめての雪の遅さがいとおしい わたし ぜんぶが最初から好きだった
だいじなのは だったのはここにいることで 麻雀牌の鳥のまばたき
わたしはあなたの地球になりたい、ということわざがあるの。月には。
──(収録歌より)
歌人・初谷むいによる第三歌集。
本書は、月から地球へやってきた女の子の1年間を、9話の連作短歌で紡いだ「物語歌集」。生活の中の小さなことにも生まれる驚きと喜びとつまずき、誰かが特別な「一人」になることのうれしさと苦しさ。すべての感情がやさしく溶け合う魔法のような短歌211首を収録。物語を想起させる印象的なイラストを手がけたのは、「マムアンちゃん」でも知られるタイの漫画家、タムくんことウィスット・ポンニミット。
*初谷むい(はつたに・むい)
1996年生まれ、北海道在住。2018年、大学生時代に書肆侃侃房より第一歌集
『花は泡、そこにいたって会いたいよ』を刊行し、発売後2週間で重版。
2022年に第二歌集『わたしの嫌いな桃源郷』(書肆侃侃房)を刊行。
共著に『スペース短歌』(時事通信社)。短歌ユニット「イルカーン」のメンバー。