風の便り
¥1,760
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著者:小山清 / 出版社:夏葉社 / 四六判変形 / 128P / ハードカバー / 2021年 3月発行
「落穂拾ひ」や「小さな町」で知られる小山清(1911—1965)。
29歳の時に太宰治の門人となり、作家活動に従事するも 生前に発表された単行本はわずか5冊という寡作の作家です。晩年は失語症となり、ほとんど作品を書く ことなく、53歳で亡くなりました。文壇生活よ りも、市井のひとびとと交わることで、その作品のテーマを確立してきた小山清の作品は手垢にまみれておらず、読み手に静謐な印象をあたえます。本書は、友人のこと、働くこと、娘のことなどテーマを5つにしぼり、生前 発表したすべての随筆のうち、10編を精選した随筆集となっています。本編中には、『さよ ならのあとで』(夏葉社)の高橋和枝さんによるカラーイラストを5葉挟みこみ、糊で貼り付け ています。ちいさくて、あたたかな春を感じさせる、どこまでも美しい一冊です。