川内倫子 写真集 『やまなみ』(著者サイン本)
¥5,500
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写真・文:川内倫子 , デザイン:須山悠里 , 翻訳:マルティーナ・ディエゴ , 編集:信陽堂編集室(丹治史彦・井上美佳) / 出版社:信陽堂 / A4変形判(285mm×210mm) / 104P / ハードカバー(かがり上製 , 背クロス巻きドイツ装), テキスト:日英併記 / 2022年 2月発行
〈やまなみ工房〉に門はない
自由に開けられる扉からは
いつも誰かの笑い声が聞こえてくる
いのちといのちが出会う時
〈自分が自分であるだけでいい〉場所に立ち現れる、ある〈可能性〉の物語
写真家・川内倫子がアールブリュットの才能が集う場所として日本のみならず世界的にも注目を集める滋賀県甲賀市の障害者福祉事業所〈やまなみ工房〉に通いつづけ、3年の歳月をかけて完成させた写真集です。
やまなみ工房には現在88人が通所して日々を過ごしており、メンバーたちの作品は国内のみならず海外でも評価が高く、近年アートの才能が集う場所として注目を集めています。しかしながら、優れたアート作品はこの工房から生み出される結果のひとつに過ぎません。思い思いに過ごす人たちがいる心地よい空間と、それを支える人間関係、信頼関係を築く力が備わっている「混沌が調和している場所」としての工房の"いとなみ" こそが素晴らしいのだということに気付かされます。
川内倫子さんというひとりの写真家の目を通して切りとられた工房の日常から、私たちひとりひとりが持っているはずの〈いのちの可能性〉について、感覚を開いてゆくきっかけになってほしいという願いが込められた一冊。
全体の装丁にも拘わり、表紙デザインは2種類ご用意がございます。
*表紙の種類はお選びいただけません。お届けはランダムとなります。
*川内倫子(かわうち・りんこ)
1972年、滋賀県生まれ。2002年に『うたたね』『花火』で第27回木村伊兵衛写真賞受賞。2009年に第25回ICPインフィニティ・アワード芸術部門を受賞するなど、国際的にも高い評価を受け、国内外で数多くの展覧会を行う。主な著作に『Illuminance』(2011年)、『あめつち』(2013年)、『Halo』(2017年)など。最新刊に写真集『Des oiseaux』『Illuminance: The Tenth Anniversary Edition』『やまなみ』(本書)がある。
*やまなみ工房
滋賀県甲賀市にあるアートセンター&福祉施設。1986年に開設された。陶芸や絵画、刺繍など、5つのグループに分かれて創作活動を精力的に行い、各々が素材や表現方法を選び、独自の表現を探っている。ファッションブランドとのコラボレーションなども行うほか、2018年には、やまなみ工房での創作活動に着目したドキュメンタリー映画『地蔵とリビドー』が全国各地で公開されるなど、多方面から注目を集めている。