アドルムコ会全史
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著者:佐川恭一 / 出版社:代わりに読む人 / 四六判 (188mm×127mm×30mm)/ 444P / ハードカバー・角背 / 2022年 4月発行 / 購入特典:「アドルムコ会への招待状」ポストカード
『ダムヤーク』(RANGAI文庫)、『舞踏会』(書肆侃侃房)などの作品が話題となり、短編『ジモン』が『現代の小説 2 0 2 1 短編ベストコレクション』(日本文藝家協会編、小学館文庫)にも選ばれるなど、活躍がめざましい若手小説家 佐川恭一。佐川さんが秘蔵して、ずっと日の目を見ないままとなっていた顰蹙(ひんしゅく)小説が満を持しての書籍化。
安月給の工場で働く男がかつて自ら考案したデタラメな宗教に翻弄されていく『アドルムコ会 全史』、個人の幸福度を計測できるようになった社会の公務員たちの働きぶりを描く『パラダイス・シティ』、ひとりではガールズバーにもいけない小心者の男の心の内面を描く『ブライアンズタイム』の書き下ろし長編、他短編2編を収録。荒唐無稽な展開と不謹慎な冗談が固定観念を壊してくれると同時に心の暗部を照射する、どれも後ろめたさの残る作品たち。読む方を選ぶ作品集なこともあり、不謹慎さを笑い飛ばせる方だけに手に取ってほしい一冊です。怪しくもカッコよく描かれた装画は『死都調布』の漫画家・斎藤潤一郎の手によるもの。