手に負えない空間
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著者:伊藤槙吾 / itou店主 , 写真:qp , 編者:末次佑希恵 , デザイン:加納大輔 / 発行:NEUTRAL COLORS / 145mm×145mm / 410P / ソフトカバー(ブックジャケットなし)/ 印刷:オフセット・リソグラフ / 2025年 5月25日発行 / テキスト:日本語
京都市左京区に位置する古物商「itou」の店景と店主・伊藤槙 吾さんの言葉を約3年かけて収録した作品集。
月に1度、什器ごとディスプレイを一新する itou は、物のセレクト、什器の位置や形、来店者が物を手に取り、移動させたり購入したりするなどの要素が重なり「完成」を繰り返す。毎月違う表情を見せるその店を定点観測すると次第に、空間 ・ 物 ・ 什器が織りなす曖昧なレイヤーの存在に気づく。本書ではそんな itou の店づくりを、イメージ、台、空間、接地、物の配置、整理、値段などあらゆる要素から深掘りし、その立体的な空間を、デザインと言葉からも感じられるよう表現した。
グリッドを意識した正方形の製本、一度レイアウトしたものをシャッフルし、一冊ごとにランダムなページネーションにするデザイン、紙の裏写りによる表裏ページの干渉 ─ 。
これらはすべてitouの店内を模したつくりであり、店の中を回遊し、しゃがんだり立ったり、振り返ったりする動作のよう に、読者が本書をめくることを期待する。撮影は近著『喫茶店の 水』(左右社)でも話題を集める画家の qp、デザインは加納大輔、全410ページの印刷・製本はNEUTRAL COLORSによるもの。 リソグラフ印刷の単色ライトグレーをベースとし、一部カラーペー ジを折り混ぜた。
* 伊藤槙吾 / itou 店主
オブジェを中心に、国や時代を問わず古いものを扱う「itou」店主。大学時代に自宅 の一室で古物商を始め、現在で10年目。おそらく素人が個人的につくったであろう物 の中から、店主の気持ちが動いた物を選び販売する「素人作り」など、独自のセレクトと空間づくりが注目を集め、京都まで足を運ぶファン多数。本書『手に負えない空間』 は変化する itou の店景と店主の言葉を初収録した一冊。
*写真撮影 : qp
1979 年生まれ、京都在住の画家。自宅や喫茶店、鴨川の景色など見逃してしまいそう な儚い瞬間を収めた写真をポストする X(旧 Twitter)@akarusa が人気で、フォロワーは 2.3 万人。近著『喫茶店の水』(左右社)では、全国の喫茶店で撮りためた水の写真と、それにまつわるエッセイが話題になり、発売後 2ヶ月で重版、半年たたずに3 刷を記録。本書の撮影を担当した経緯は itouの常連客だったことから。