『底にタッチするまでが私の時間 よりぬきベルク通信 1号から150号まで』
¥1,760
SOLD OUT
編者:木村 衣有子 , 装丁:木村敦子(盛岡の街雑誌『てくり』/kids) / 発行:木村半次郎商店 / 四六判(188mm×127mm) / 136P (うちカラーグラビア8P)/ ソフトカバー(ペーパーバック)/ 2021年 10月発行
「ベルク通信」の発行がはじまったのは1994年の5月。第1号の「店長よりご挨拶」と題したコラムの中には、こんな言葉が見つかる。
「妙な言い方になりますが、読者となられるお客様に、少しでもつけいる隙を差し上げたい」するとこの一冊も、隙の産物ともいえる。1号から150号まで、それは1994年から2006年までの記録でもある。そのあいだの出来事はもはや昔話といえるのではという感もなきにしもあらず、とはいえ「ベルク通信」の中からはきっと普遍的な価値観を映した文章を数多見つけ出せるはずだと思った、私の予想ははたして裏切られなかった。(まえがきより)
東京には2015年に4ヶ月ほどであったが暮らしたことがある。住まいが東新宿だったということもあって、新宿界隈はよく歩き回ったものだった。「ベルク」は新宿駅東口からすぐという場所柄、いつもお客さんがいっぱいで、コーヒーなんかは立ち飲みでサッと済ますことが多かったなあ。休日のランチやケチャップ無しで頬張ったベルクドッグに生ハムやパテ、どれもが懐かしい味。
本書は新宿の代名詞ともいえる小さな飲食店『ビア&カフェ ベルク』が発行する月刊フリーペーパーから選び出した記事や警句を、日々、食文化の探究に勤しむ文筆家の木村衣有子が編集。グラビア「近頃のベルク」や、「サイレントベルク2021春」「ベルクに行けばなんとかなる」のエッセイまでを含めた、ベルクをよく知る方も、未訪の方にも楽しめる、ベルク愛に溢れた一冊です。