著者：谷川俊太郎 , 装丁：名久井直子 / 出版社：ナナロク社 / B6判変型 （190mm×120mm）/ 120P / ハードカバークロス貼り装幀 , 3色全面箔押し / 2021年 7月 第5刷発行 ＊二つ折り特製しおり付（谷川さんと名久井さんのエッセイ収録）

詩集は物としての質感が、他の本よりも大事だと思う。（中略）中身の詩を飾るのではなく、詩を素手で差し出す器としての本、この詩集をそんな風に感じてもらえるだろうか。
谷川俊太郎（特製しおりより抜粋）

最初に原稿を読んだ時、この言葉たちの動きや遠さや近さを、どうやって本という物質にしたらいいのか、悩みました。（中略）まず、この詩集のためだけの特別な紙を作るところからはじめて、だんだんと本の外側を形にしていきました。あなたの指先に、やっと届けることができて嬉しく思います。
名久井直子（特製しおりより抜粋）

書籍の常識を超える工芸品のような佇まいの、谷川俊太郎の詩集。37篇の詩すべてにさまざまな〈あたし〉と〈あなた〉が登場します。ブックデザインは名久井直子。「この本のためだけの特別な紙」を作ることからスタートし、伝統の高級越前和紙で知られる石川製紙株式会社の協力を得て、しっとりとした質感の鮮やかなブルーの紙が誕生。まさに、日本の職人技から生まれた贅沢な一冊です。


＊谷川俊太郎（たにかわ・しゅんたろう）
1931年東京生まれ。1952年第１詩集『二十億光年の孤独』を刊行。詩作のほか、絵本、エッセイ、翻訳、脚本、作詞など幅広く作品を発表し、近年では、詩を釣るiPhoneアプリ『谷川』やメールマガジン、郵便で詩を送る『ポエメール』など、詩の可能性を広げる新たな試みにも挑戦している。